「レスキュー 篠原秋彦の軌跡」のビデオ
このビデオは、日本における山岳レスキューの中心人物であった篠原秋彦氏の事故死による追悼の目的で、本人の残したレスキューの現場映像を中心に関係者により編集され完成されたものです。2002年7月10日に発売されましたが、マスコミに注目されることもなくそのビデオの存在もほとんどの人は知らないと思われます。私自身も偶然、篠原氏が元所属していた東邦航空株会社松本営業所のwebでその存在を知り、発売先であるカモシカスポーツから入手しました。
映像のほとんどは篠原氏による撮影と思われ、撮影のタイミング、アングル等その救助活動中の臨場感ある生々しい画像がたっぷり収録されています。またドキュメント風に編集されて完成度の高いビデオに仕上がっています。内容的には、NHKで放映されたヨーロッパアルプスの山岳救助ドキュメンタリー番組のレベルと遜色ありません。
このビデオを是非多くの登山愛好家や山岳レスキューに興味を持つ多くの人々に見ていただきたいと思います。篠原氏の業績を知ることに止まらず、篠原氏の山岳救助の現場を実際に見ることにより遭難時の数々の教訓を理解できます。また捜索するヘリコプターからどうのような視野、視点で山の中の遭難者が発見出来るかが良くわかります。逆にヘリに救助を求める場合にどのよな場所、どのような合図を送ればヘリから発見されやすいかよく理解できます。
ビデオ中でも山岳救助の先進的役割を果たしてきた篠原氏の後継者問題のことが取り上げられていますが、問題は今後篠原氏が独自に開発してきたヘリコプターを活用した山岳救助法を組織的に発展させるには、我々は何をする必要があるかを考える必要があります。この件については別のところで詳しく考えて見たいと思います。
篠原氏自身のような山岳遭難救助レスキューで総合的に指揮がとれるコーディネータが育っていない中で松本営業所で篠原氏と一緒に行動していた松本一喜氏や荒川肇氏に今後を期待したいところです。
では以下にこのビデオの詳しい情報を掲載しておきます。また併せてこのビデオの制作元の東邦航空株会社、松本営業所のwebや発売先の株式会社カモシカスポーツのwebのビデオ紹介も参考にしてください。
このビデオの情報レスキュー 『篠原 秋彦の軌跡』VHS VIDEO
発売日 : 平成14年 7月 10日 水曜日
収録時間 : 43分
価格 : 税込 5,000円(本体 4,762円)
制作・著作・販売:有限会社トーホーエアーレスキュー
販売窓口:株式会社カモシカスポーツ 穂高店
STAFF
製作統括 : 高橋 和之
撮影: 宮田 八郎、松本 直幸
プロデューサー : 浜崎 慎児
ディレクター : 岡本 幸悦
ナレーション : 岡部 政明
SPECIAL THANKS: 吉永 小百合
このビデオの内容パイロットへの手信号によるシグナルを送る様子(整備士によるもの、現場での誘導)
篠原氏は現場からヘリへの連絡を無線機で行っている。
岩壁すれすれのローターの回転のようす。
平成12年7月24日の八ヶ岳 赤岳の単独登山者の遭難のケース
長野県警からの要請により出動、遭難から3日目に発見される。
疲れによる判断ミスにより道に迷い滑落。持ち主のいないザックを見てそこに人がいるかもしれないどんどん降りて行き沢に降りてしまう。ヘリからそのリュックを発見しそれが発見のきかっけになる。沢にいた遭難者の発見の状況をヘリから見るとどのように見えるかが良くわかる。
平成14年5月北アルプス涸沢親子のケース
前穂高岳、北尾根VI峰 1週間猛吹雪で閉じこめられる
ルートを間違えて降りる
強い風の中での救出
遭難から5日に救出
雪の岩場に接近する様子
平成11年1月3日奥穂高 南陵ノ頭のケース
厳冬期のマイナス20度の中で3人のパーティが凍傷で行動不能による遭難
山岳救助関係者へのインタビュー
最強のパートナーの山口孝(涸沢ヒュッテ)の談話「同じ年で山岳レスキューを一緒に考える。局限化のレスキューではチームプレー非常に重要になり状況によっては助かる者も助からなくなる。」
20年一緒のパイロットである関根理と他のパイロットの紹介、相川秀治、渡邊正樹、宇田川雅之また整備士の久村聖二、田口勉、松本営業所の所長小松一喜と荒川肇。篠原氏本人が語る講演会での自己紹介
穂高岳山荘 宮田八郎の談話
「パイロットの負担を極力へらすため、徹底的に効率を追求していた。」
遭難現場でのヘリの動き、接近から離脱の様子
篠原氏は入社2年目で初めて山岳救助に出動したが無念に引き返すことになる。これを契機に山岳救助の方法を確立することになる。
長釣りと呼ばれるヨーロッパでは主流の方法、一度に網に遭難者を入れてそのまま一機に安全な場所まで輸送する方法が紹介されている。一方他県からの要請も入るよになり富士山山頂や谷川岳一の倉沢まで出動することも紹介されている。友人の登山家としてインタビューに登場している高橋和之氏は、トーホーエアーレスキューの役員でもありこのビデオ販売している株式会社カモシカスポーツの社長でもある。
このビデオ入手方法
株式会社カモシカスポーツ穂高店にて販売され、webからも購入申し込みが可能。
〒399-8302 長野県南安曇郡穂高町北穂高2827-18
TEL:0263(82)1511 担当 太田毅彦